CEO blog

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【海外留学を終えて】

2024.10.13

 約10日間の留学を終えて帰国しました。

 

 前回のブログにも記載した通り今回、「私個人の力不足」を痛感した10日間となりました。自身の英語力の低下も一つの理由ですが、そもそも根本的なディベート力の無さから来る総合的な力不足を認めざるを得なかったですね。

 

 今回のチーム構成は私の同じくらいの年齢が一人いて、あとは皆30歳残後。そんな彼らの発信力、発言力、そして説得力を含めたパワーは圧倒的でした。かといって聞く力が無いわけではなく、相手に合わせた聴講力も超一流なので、瞬間的に意見を闘わせる場面は何度もありつつ、最終的に相手の意見を受け入れた落としどころに奇麗に収まる。

 

 俗に良く「スクラップ&ビルド」とはこういうことだなと、我々日本人が言う「スクラップ&ビルド」なんて全くお話にならない感じるほど。徹底的に意見をぶつけ合いながら、グループ内で「カオス状態」まで創り上げない限り、お互い腹落ちした議論なんて出来るわけないし、そもそも我々が日々使う「イノベーション」なんて夢のまた夢だなと痛感しました。

 

 「イノベーション」とは常識や現状の打破でもあるということは誰でもわかっているわけで、そこにたどり着くには何かを壊さないといけない、壊すためには徹底的にぶつかり合わないといけないというロジックは周知のとおりです。

 

 しかしこのシンプルロジックが出来ないようなバイアスがかかっており、これが出来ている日本人がどれだけいるんだろうと考えさせられました。そのバイアスとは日本人が大切にする価値観である「空気を読む」であるとか「忖度」からきているのかなと感じます。しかしこれらがある限り、なかなか現状の打破なんてなかなか実演出来るわけがありません。

 

 もちろんこの考え方は日本人の美徳であり、私も心から尊敬の念を含めた肯定をしています。しかしながら、ビジネスにこの概念は必要なのでしょうか?これらがあるからこそ上司に言えない、あの人には言えない、まだ若いから言えない、まだ入社して間もないから言えないという「空気を読む」即ち、思ったことが発言できないということに繋がるのではないかと考えさせられました。

 

 一般的に欧米人、特にアメリカ人はこの概念が極めて小さいようです。それは即ちお互いが同じ土俵で、同じ目線で意見をぶつかり合うという、真の多様性あるビジネス構築を目指しているからでしょうし、これらはビジネスの本質であると強く感じます。

 

 これらは皆、理屈では理解はしていると思いますが、実社会・実ビジネスの場で発揮するのは極めて難しいでしょう。しかしながら、このカルチャーを払しょくしない限り、日本が再度世界のトップレベルで戦うこと日は遠くなることも感じてしまいました。

 

 そのために必要なのは、やはり「教育・育成」であるというのが今回の一つの答えです。そしてこの「教育・育成」を間違えないように、皆を導くことが最も大切であることもまた明白であり、困難を極めることでしょう。

 

 今だからこそこれからの未来の為に、単一人材を育成するのではなく、多様性ある人財を育成すること。今一度、昨今の流行り言葉のようになっている「ダイバーシティ人財」という言葉の本質を考えていきたいですね。


【留学でのプロジェクト】

2024.10.01

 先月末のことですが、南アフリカ留学を無事に終了致しました。

 

 今回のStellenbosch University での留学授業では個人ワークとグループワークがあり、私のグループは南アフリカ人、アメリカ人、スウェーデン人、ドイツ人、ジンバブエ人、そして私という6名のチーム構成で約10日間のプロジェクトを進めました。

 

 そのグループプロジェクトとは、アパルトヘイト政策終了後の南アフリカ共和国における「shackhouse(シャックハウス)社会課題解決に向けて」がテーマ。現在の南アフリカの失業率は驚異の30%オーバー。

 これも同時に解決に結ぶつく提案をしてほしいというのがテーマでもありました。

 

 まずこの「shackhouse(シャックハウス)」とは?

 

 正式には「シャック(shack)」と呼ばれる、非公式または違法な居住施設のことで、多くの場合は都市部や貧困地域に住む低所得者層が利用している臨時的な住宅のことです。主に波板や木材、プラスチックなどの安価な材料で建てられており、貧しい生活環境や不十分なインフラが特徴です。

 

 シャックは都市部のスラム街などに多く見られ、政府による正式な住宅供給が不足している地域では特に一般的です。南アフリカでは、アパルトヘイト時代の都市計画によって黒人居住区が制限されていた影響もあり、現在でも多くの人々がシャックで生活しています。政府やNGOは、これらのシャック住民の生活改善を目的とした住宅支援プログラムを実施していますが、急速な都市化や人口増加により課題が続いています。

 

 これら課題に対してのグループプレゼンでしたが前述のとおり、チームメイトは、南アフリカ人、アメリカ人、スウェーデン人、ドイツ人、ジンバブエ人、そして私というTeamでしたが、まさに多様性の議論ばかりで大変刺激になりました。英語だからということもありましたが、特に欧米人のアグレッシブな発言に対して我々日本人はまだまだ積極性を含めたアピール欠落を大いに感じました。自分の言葉で、自分の考えを、自分の口からしっかり伝えることは、ディベートの基本であり、ここに対してまだまだどこかお話にならない強く感じたことは、大きな反省でした。

 

 グローバル社会、ダイバーシティ社会と呼ばれる現代社会で、日本人が世界に対して何が足りていないかを明確に感じる一週間となり、非常に学びの多い時間となりました。この年齢になりこういった素晴らしい経験の機会を与えてくれた慶應義塾大学の関係者、並びに不在の間会社を守ってくれた全ての方々に、心から感謝申し上げます。


【二十数年ぶりの留学】

2024.09.17

 現在南アフリカ共和国に滞在しています。

 

 私が通っている慶應義塾大学ビジネススクール経営管理研究科には 「EMBAコンソーシアム」 というプログラムが存在します。このプログラムは、Executive MBA(EMBA)プログラムを提供する、世界各国の10校によるビジネススクール同士の国際的な提携によって構成されています。

 

 その各国10校の学生が同時にシャッフルされ、その各国各校に約10日間ほどの短期留学するというプログラムです。今回私は南アフリカ共和国・ケープタウンにある、Stellenbosch Universityとなったので、今回ここ南アフリカに来ているということです。

 

 「EMBAコンソーシアム」の主な目的は、グローバルビジネスの知識と経験を深めるため、参加者が異なる国や地域での実践的な学習を行えるようにすることです。このプログラムに参加することで、慶應の学生は他国の提携校で短期間の集中講義やフィールドワークを受講できる機会を得られ、異文化理解やグローバル経営の視点を養うこと目指します。

 

 ちなみにStellenbosch Universityの今回のコンソーシアムプログラムは、合計約50名で、南アフリカからは勿論、アメリカ・ドイツ・スウェーデン・イタリア・イギリス・ポーランド・中国・ペルー・インド・ジンバブエなど、まさに世界中から参加してのプログラムでした。

 

 本日は初日ということで、まずはオリエンテーションから自己紹介からはじまり、互いの親交を深める為のチームビルディングアクティビティ。南アフリカ共和国は、元々イギリス統治下にあった国なので、アフリカ大陸ですが基本的に欧米文化が色濃く出ているカルチャー。よって教育スタイルも欧米スタイルの要素が強く、非常にユニークなカリキュラムが多く取り入れており、たった一日でお互いを深く知ることが出来、本当に楽しい初日でした。

 

 早速、新しい出会いと新鮮な環境でのコンソーシアムスタート。私にとって20数年ぶりの留学がスタートしました。この歳になっても、当日の朝は久しぶりの緊張感。環境になじめるのかな?とか、友人出来るかな?とか、本当に懐かしい感覚の連続。

 

 文字通り、不安と期待の入り混じる10日間がスタートしました!!